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昨年12月のこどもブックフェスタ第一部で、大型絵本の読み聞かせで使ったのが、とても有名なこの一冊でした。
「てぶくろ」
エウゲーニー M ラチョフ∥え うちだ りさこ∥やく 福音館書店1995
この絵本は、ご存知の方も多いでしょうが、ウクライナ民話をもとにして作られたものです。
雪の上に落ちていた手袋にネズミが住みこみ、そこへ、カエルやウサギやキツネが次つぎやってきて、とうとう手袋ははじけそうになるが……。個性ある動物の表情が特にすばらしい傑作です。
今の情勢と照らし合わせると、非常に複雑な気分にさせられますが、ここに描かれている平和で心温まる世界を願わずにはいられません。
ウクライナという国は、そういった文化的基盤があるのでしょうか、たくさんの作家も出ています。
絵本をもう一冊紹介すると「音が聞こえてくる絵本」と題された、次の本があります。
「うるさく、しずかに、ひそひそと」
ロマナ ロマニーシン∥著 アンドリー レシヴ∥著 広松 由希子∥訳
河出書房新社2019/10
音を絵で紹介するというユニークな内容です。今、ウクライナで聞こえている音は…。
さて、世界情勢としての「ウクライナ危機」は2014年にもあったわけですが、そのあたりの書籍として、次の2冊を挙げておきましょう。
「ユーラシアニズム」
チャールズ クローヴァー∥著 越智 道雄∥訳 NHK出版2016/09
ウクライナ危機以降、プーチン政権の真の狙いは一体どこにあるのか? 「ユーラシア連合」の構想は何を目指すのか? 百年前から密かに受け継がれてきたロシア独自の地政学的イデオロギーの実態を解明する。
一方こちらはムックスタイルで図解なども取り入れられています。
「今がわかる 時代がわかる 世界地図2016」
成美堂出版編集部∥編集 成美堂出版2016/01
「ウクライナ危機で復活する21世紀の覇権戦争」「世界の人口」「異常気象」といった84のテーマを地図とグラフでビジュアル解説するほか、地域別の地図、各国の国旗とリーダーなどを収録。
最後に、物語の形でこうした内戦地域の様子と個の状況をつたえるヤングアダルト向けの一冊を紹介します。
「リフカの旅」
カレン ヘス∥作 伊藤 比呂美∥訳 西 更∥訳 理論社2015/03
1919年、12歳のユダヤ人の少女リフカは、家族とともに内戦のロシア・ウクライナから脱出し、アメリカを目指すが…。アメリカ入国までの困難と不安や夢を、リフカから大好きな従姉への手紙の形式で綴った物語。
どんな時代になっても、知識と想像力は必要でしょう。
どうぞ、この機会に。