羽後町立図書館ブログ

秋田県・羽後町にある町立図書館の活動を紹介します。

「羽後の子ども」を遡る2008

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「羽後の子ども」第39集(2008年度)より

 

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 この年は、4月、新成小と明治小が統合し羽後明成小がスタートをきりました。6月には町に対して「ふるさと納税」第一号が寄せられました。

 使用済小型家電製品や廃食用油の回収なども始まった年でした。

 

 

     てつぎょときんぎょ

              仙道小1年

 

学校の玄関に

てつぎょときんぎょが、なかよくおよいでいる。

ぼくは、まいあさ

「おはよう。」

と、あいさつをする。

てつぎょときんぎょは、ぼくをみて、

「きょうも、げんきだね。」

と、いっているみたいだ。

 

てつぎょは、十二ねんまえに、学校にきた。

ずっと、ひとりぼっちだった。

 

ある日、てつぎょのすいそうに、

きんぎょがやってきた。

きんぎょは、一ねんせいのきょうしつからきた。

どっちも、ひとりぼっちだったので、

いっしょにしてあげようということになった。

 

きんぎょは、とてもうれしそうに、

てつぎょにくっついて、およいでいる。

おかあさんだと、おもっているのかな。

 

てつぎょと、きんぎょ。

どちらも、めだまがとびでていて

うろこが、きらきらひかっている。

 

いつでもいっしょで、なかよしだ。

 

 

◆学校の玄関で、みんなの「おはよう」と「さよなら」を毎日聞き、ずっと過ごしている二匹の様子をいろいろと想像してしまう。今はもう誰もいなくなった校舎だろうけど、みんなの心の中にはまだ生きている二匹がいるようだ。

 

 

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  ストロベリィ・フィールズ

              三輪中2年 

 

(略)

 

たった一人の部屋で

僕はビートルズを聴く

好きな曲はたくさんあるけど

特に好きなのは

ストロベリィ・フィールド・フォーエバ

 

「連れてってあげよう 僕も行くところだから

ストロベリィ・フィールドに

何も現実じゃなく

何にもこだわらなくていい

ストロベリィ・フィールドよ 永遠に」

 

僕は知らない場所にいる

僕は草の上に立っている

生暖かい風が吹き抜ける不思議な場所

あたりには誰もいない

高い木や低い木が茂って

凸凹のシルエットを創り出す

静けさと暖かさと甘い眠気が。

知らない場所なのに

知っている場所

初めてなのに

何度も来ている場所

 

ビートルズは僕を

そんなところに連れて行く

 

僕の友達は誰も知らない

古くさくて

新しい

そんな場所

ビートルズ

たった一人で 僕は

何度も何度も何度も

訪れるのだ

 

ストロベリィ・フィールドへ

 

 ◆20世紀の偉大なグループは、親しげな顔をして君の耳元を訪れ、心の中へ入り込んだ。君の身体の内部で奏でられた音楽を、きっと君は大人になっても忘れない。その頃に戻りたくなるだろう。